【独学 簿記3級 基本とコツ】仕訳の基本 〜単式簿記と複式簿記/仕訳のルールを分かりやすく〜

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簿記3級
この記事は約9分で読めます。
この記事で分かること
  • 単式簿記と複式簿記の違い
  • 単式簿記とは? メリット/デメリット
  • 複式簿記とは? メリット/デメリット
  • 複式簿記のコツ!

仕訳を制する者は簿記を制する!

と言っても過言ではないと考えています

それくらい仕訳を理解することは簿記を学ぶ上で非常に重要です

この記事では単式簿記と複式簿記の違いから簿記で使用する仕訳の基本的なルールとコツを分かりやすく解説します

簿記初学者にも簿記の勉強につまづいている方にも読んでほしいと思っています



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単式簿記と複式簿記の違い

簿記の記帳方法には単式簿記と複式簿記の2種類があります

この章ではそれぞれの違いとメリット、デメリットを見ていきましょう

単式簿記とは?

家計簿などに見られる記帳方法です

単式簿記ではひとつの勘定科目に対してその増減を記録します

また一定期間で勘定科目の増減を集計します

単式簿記の例

1/1 卵1パックを300円で購入

1/10 トイレットペーパーを400円で購入

1/25 給料20万円が振り込まれる

1/27 携帯代5000円が引き落とされる

これら4つの取引を単式簿記で記帳すると次のようになります

日付 科目 金額
1/10 消耗品費 ▲400
1/1 食費 ▲300
1/25 給料 200,000
1/27 通信費 ▲5000
合計 194,300

単式簿記のメリット

例でもわかるように直感的に記帳ができ誰でも簡単に帳簿をつけることができます

これが単式簿記最大のメリットであり家計簿で使われる理由でもあります

単式簿記のデメリット

一定期間で集計したときに勘定科目の増減はすぐ分かりますが、その理由は帳簿を遡って集計しなおさないと把握できません

これが単式簿記のデメリットです

家計簿をつけていて予想以上にお金が減っていたとしても、その原因を探るためには帳簿を全て見返さないといけません

例のように取引が4つしかないならそれも問題ありませんがもしも100以上の取引があったとしたら…

また、あえてスルーしていましたが例の場合、預金残高の変動と現金の変動を一緒に計算していますよね?

単式簿記の場合、現金と預金残高は別の勘定科目科目なので本来はそれぞれ別に帳簿をつける必要があります

このように勘定科目が増えると管理する帳簿も増えてしまうことも単式簿記のデメリットです

複式簿記とは?

複式簿記とは取引を複数の勘定科目から記入する方法です

簿記の勉強ではこの複式簿記が用いられます

複式簿記の例

比較がしやすいように単式簿記の例を複式簿記で記帳してみましょう

借方 貸方
食費 300 現金 300
消耗品費 400 現金 400
普通預金 200,000 給料 200,000
通信費 5000 普通預金 5000
200,700 200,700

複式簿記では借方(左側)に資産の増加と費用の増加を記入します

貸方(右側)には負債の増加と収益の増加、純資産の増加を記入します

純資産って何?となっている方は、今は分からなくても大丈夫です

簿記の勉強を進めるとどんなものか理解できるようになります

複式簿記も単式簿記と同様一定期間で集計を行います

借方 貸方
普通預金 195,000 現金 700
食費 300 給料 200,000
消耗品費 400
通信費 5000
200,700 200,700

複式簿記では借方と貸方の合計金額が一致する事がポイントです

複式簿記のメリット

集計したものを見れば何にいくら使ったのかが一目瞭然ですよね?

また単式簿記で一緒くたにしていた現金と預金残高も分けて表示することができています

これなら貯金をするためにどこをどれくらい節約すればいいのかや、手元に現金がいくらあって口座にはいくらあるのかも一目で確認することができます

これが複式簿記のメリットです

複式簿記のデメリット

最大のデメリットは記帳方法が複雑で慣れが必要なことです

まず勘定科目ごとにそれが資産なのか、費用なのかなど覚えておかなければなりません

借方、貸方にはそれぞれ何を記入するのかも覚えておく必要があります

そしてこのデメリットこそが簿記を難しく感じさせる要因でもあります

複式簿記のコツ

便利な反面使いこなすのが難しい複式簿記

この章では複式簿記を扱うコツをご紹介いたします

勘定科目の分類分類

勘定科目の分類には
資産、負債、費用、収益、純資産
の5種類があります

借方と貸方

複式簿記では複数の勘定科目の増減を借方と貸方に分けて記帳します

借方が左側、貸方が右側です

覚え方は「かり」「かし」とひらがなで表記したときに

「かり」の「り」は最後左側に払っていますよね?
だから借方は左側

「かし」の「し」は最後右側にはらっていますよね?
だから貸方は右側と覚えましょう

複式簿記の記帳ルール

勘定科目は資産、負債、費用、収益、純資産の5つの分類に分けられると説明しました

これらは増加したときに借方と貸方のどちらに記帳されるかが決まっています

借方 貸方
資産、費用の増加 負債、収益、純資産の増加
負債、収益、純資産の減少 資産、費用の減少

資産、費用の増加は借方に、負債、収益、純資産の増加は貸方に記入します

減少の場合はマイナスの符号をつけるのではなく借方なら貸方、貸方なら借方といった具合に記帳します

基本的に、

資産=負債+純資産
費用と収益は対になっている

と覚えてください

これ、かなり大事です!

後々、損益計算書や貸借対照表を作成するときにこの事を理解しているかしていないかで大きな差が生まれます

必ず覚えておきましょう

勘定科目ごとの分類

仕訳を切る上で大事なのが勘定科目ごとにどの分類なのかを把握しておくことです

例えば、

現金、普通預金、売掛金など ▶︎ 資産
借入金、買掛金、未払金 ▶︎ 負債

といった感じです

これを把握していないと借方、貸方どちらに記帳したら良いのか分かりませんよね?

簿記を勉強するときはそこを意識しましょう

まとめ

まとめ
  • 簿記の記帳方法には単式簿記と複式簿記の2種類がある
  • 単式簿記は直感的に記帳できる反面、原因と結果が分かりにくい
  • 複式簿記は記帳方法がやや複雑な反面、原因と結果の繋がりが分かりやすい

複式簿記のコツ

  • 勘定科目は資産、負債、純資産、費用、収益の5つに分類される
  • 資産=負債+純資産
  • 費用と収益は対になっている
  • 借方には資産、費用の増加を記帳する
  • 貸方には負債、純資産、収益の増加を記帳する
  • 減少の場合はそれぞれ逆側に記帳する

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